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JRFUメンバーズクラブ会報誌「JAPAN ! JAPAN !」第75号

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「ハーフタイム」~村上晃一の会報誌こぼれ話~

75号の巻頭座談会は、神戸製鋼コベルコスティーラーズの豪華な3選手が登場する。元ニュージーランド代表オールブラックスで112キャップのダン・カーター、同28キャップのアンドリュー・エリス、そして、オーストラリア代表ワラビーズで116キャップのアダム・アシュリークーパーである。実はこの取材、神戸某所にあるカフェのテラス席で実施したものだ。他にお客さんもいるし、道行く人もいる雑踏の中だった。そんな中、3人は仲が良いこともあって、リラックスした雰囲気で取材に応じてくれた。

最初に現れたのはエリス選手だった。「ちょっと、ランチを買ってきて良いですか?」。そういうと、近くの商業施設の中に消えた。しばらくすると、カーター選手と一緒に袋を下げてあらわれ、さっそく食事を済ませた。日本での生活に慣れているところが垣間見え、3人はリラックスムード。しかし、インタビューが始まると、それぞれが整ったコメントをしてくれて、進行役としてはとてもやりやすい座談会だった。

ブレディスローカップの価値について聞いたとき、アシュリークーパー選手は「DC(ダン・カーター)とも、先日それについて話したのですが」と話し始めた。オールブラックスがカップを奪還したとき、ある選手が泣いていたというエピソードなのだが、そういうエピソードを語り合う2人の関係が素晴らしい。ここ数年、トップリーグには海外のトップ選手が数多く加わっている。そんな選手が在籍するチーム関係者に話を聞くと、「プロ選手として手本になる行動をしてくれる」という話を聞くことが多い。

ダン・カーターは「世界最高」と言ってもいいスーパースターだが、神戸製鋼のコーチングスタッフの言う通りにリハビリをし、練習に取り組み、チームのレクリエーションなどにも積極的に参加する。一刻も早くチームに溶け込む努力をする。それが一流のプロフェッショナルの流儀なのだろう。世界のトップレベルで長く活躍した選手はフィールドの中だけではなく、フィールド外でも日本ラグビーに好影響を与えてくれる。逆に言えば、そういう選手を見極め、獲得したチームは強くなるということだ。

ところで、この取材の際、お店の中にいたお客さんが3人をジロジロと見たり、道行く人が振り返って立ち止まることはなかった。最初は少し寂しい気もしたが、それが自然であるなら、選手とファンの成熟した関係と言えるだろう。筆者がニュージーランドに行ったとき、街中でオールブラックスの選手に出会ったことがある。人だかりもできず、彼は普通に歩いていた。今回の3人であれば、神戸製鋼コベルコスティーラーズの選手として試合や練習に参加しているときは、その後にファンサービスをするのは当たり前のこと。しかし、街に出て家族や友人と食事をしているときは、気付いてもそっとしておいてあげる。そうした関係を築くことが、彼らの快適な選手生活につながり、来日するトップ選手を増やす気がする。快進撃を続ける神戸製鋼の中で、3人の今後の活躍も楽しみだ。

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