日本ラグビーフットボール協会 メンバーズクラブサイト〜選手・チーム、そして日本ラグビーをサポートしよう!

ご更新手続きはこちら

会報誌

JRFUメンバーズクラブ会報誌「JAPAN ! JAPAN !」第70号

会報誌 クリックすると拡大画像

「ハーフタイム」~村上晃一の会報誌こぼれ話~

今号の巻頭インタビューは、Honda HEATのレメキ ロマノ ラヴァ選手、具智元(グ・ジウォン)選手だった。2人は、10月~11月の日本代表戦に参加し、フランス遠征ではフランス代表と引き分ける好試合の原動力となった。レメキ選手はトンガ人の両親の間にニュージーランドで生まれ、高校からオーストラリアに住み、20歳で来日した。具選手は韓国出身。小学生の頃、ニュージーランド留学、中学から日本で暮らしている。2人とも、とても綺麗な発音で日本語を話す。「日本のどこが好きですか?」と問いかけると、「日本人」という答え。レメキ選手は「みんな優しいから」という。具選手はこんなエピソードを披露してくれた━━。

「僕は中学生で日本に来た時、外国人だから誰も話してくれないと思っていたんです。(韓国の)友達からも、いじめられるぞ、と言われていました。ところが、みんな話しかけてくれて優しかった。イメージと違いました。(日本の人が優しいということは)韓国の友達にも話しました」。具選手が通ったのは、大分県の鶴谷中学。日本ラグビー界はそのクラスメートたちに感謝すべきかもしれない。その後、具選手は大分の日本文理大付属高校から拓殖大学に進み、高校日本代表、U20日本代表、ジュニア・ジャパンを経て拓大在学中にサンウルブズ入りを果たしている。183㎝、122㎏、そのスクラムの強さは定評のあるところで日本ラグビー界の宝だ。日本代表、サンウルブズでスクラムを指導する長谷川慎コーチもぞっこんだとか。その実直すぎるほどのキャラクターは誰からも愛される。愛称は、ぐーくん。この日の取材後も、記者が帰るまで、別れの挨拶をするためにその場を去ろうとしなかった。礼儀正しい、ナイスガイである。

一方、レメキ選手はオーストラリアのランコーン高校を卒業、クイーンズランドでプレーしているとき(2009年)に来日。キヤノン、マツダを経て、2014年、Honda HEAT入りした。キヤノン、マツダでは複数年契約できなかったというのが不思議な実力者だ。日本人女性と結婚し、自然に日本語を話す。取材中、具選手を2人で話しているところを写真に収めようとしたら、「ちょっと手を挙げたほうがいいかな」などと熱心にトークしているシーンを演じてくれた。結局、その写真は使わなかったのだが、サービス精神も旺盛。そのレメキ選手は、海外のクラブでプレーする希望はあるか?と問うと、「イングランドや、フランスのラグビーは面白くない」と言った。体の小さな自分には日本のトップリーグのようなスピーディーなラグビーが合っていると感じているようだ。

レメキ選手だけではなく、最近、海外出身選手に話を聞くと、トップリーグの評価がすこぶる高い。今号のロビー・ディーンズ監督(パナソニック ワイルドナイツ)のインタビューを読んでいただければ、実感できるだろう。ディーンズ監督は「世界がトップリーグの良さに気付き始めています」と言う。トレーニング環境、プレーの質が世界のトップクラブリーグと遜色なくなっていることもあるが、試合数の少なさが海外の選手に好まれている面もある。「体が楽だから来るのか」と、ネガティブにとられかねない理由だが、現代ラグビーの肉弾戦は激しくなる一方で、選手の安全面に配慮したルールや、脳震盪チェックなどの制度が次々に取り入れられている。自らの身を守るためには出場試合数の制限が必要で、プロ選手の考え方も変わってきているということだ。

記念すべき第70号は、ラグビー界の変化を感じるコメントが多かった。さて、次号ではどんな話が聞けるのか、楽しみだ。

会報誌トップへ

ページの先頭へ